一般のコットンと何が違う?
オーガニックコットンとは?
オーガニックコットンは、「遺伝子組み換えの種は使わず、3年以上、農薬などの化学薬剤や化学肥料を使わない畑で栽培された綿花」のこと。
また、オーガニックコットンは、畑で働く人やたちの健康や安全、賃金などの労働環境を守って栽培、製造されています。
化学薬剤や化学肥料を使わない栽培は、
環境への負荷が少なく、
子供たちが暮らしていく未来を守ることにもつながります。
一般のコットンにはたくさんの問題が
1. 大量の農薬や殺虫剤
2. 働く人の環境
3. 環境への負荷
1. 大量の農薬や殺虫剤
ふんわりと柔らかなコットンですが、 実は、一般のコットン栽培には大量の農薬や化学薬剤が使用されています。 コットン栽培は世界の耕作地のたった2.5%であるにもかかわらず、 世界で使用されている農薬の7%が、 殺虫剤にいたっては16%が使用されていると言われています。 それだけではなく、収穫までの間に 殺菌剤、化学肥料、除草剤、落葉剤など たくさんの薬剤を使って栽培されているのです。
2. 働く人の環境
コットン栽培に使用される農薬は、畑で働く人々の健康を脅かしています。 実際、食道ガンをはじめとしたガン患者や、奇形児が増加している綿花地帯も。 また、子供たちへの影響も深刻な問題に。 貧しい地域では子供たちも労働力とされ、学校へも行って学ぶことができません。 子供たちは、わずかな賃金、もしくは無給で強制的に働かされています。 それだけではなく、農園で働く子どもたちの体は農薬の影響を強く受け、健康を損なっている子供たちがたくさんいます。 毎年、たくさんの農薬中毒により数千人が死亡していますが、 その多くは子どもであると言われています。
3. 環境への負荷
農薬や化学物質は、土だけでなく地下水や河川、海までも汚染します。 その土に住む微生物まで殺し、生態系を破壊していきます。 本来持っている保水力や保肥力を失った土地は、作物が育たず、飢えを招く原因に。新しい農地を開拓するための森林破壊も。 農薬を使うということは大量に水が必要になるということ。 それによって、安全な水を手にすることができない人たちもいるのです。 また、化学肥料からは温室効果ガスである亜酸化窒素も発生します。
オーガニックコットンなら!
●オーガニックコットンは化学肥料の代わりに牛糞や堆肥などの有機肥料を使います。
●除草剤をまく代わりに耕運機で土を掘り起こし、雑草を土に埋めます。
●殺虫剤の代わりに、てんとう虫などに害虫をたべてもらいます。
●落葉剤の代わりに、霜によって自然に葉が落ちるのをじっくりと待って収穫します。
●オーガニックコットンは遺伝子組換えの種を使わないので、生態系を壊しません。
●働く人の労働環境を守ります。
●児童労働はさせません。
●1枚のTシャツを作るのに必要な水の量は、通常のコットンだと約2,700リットルもの水が必要ですが、 オーガニックコットンを使用することで91%削減することができ、243リットルで済みます。
●オーガニックコットンは小規模農家で栽培されることが多く、栽培に使われる水は95%が雨水などに頼ったもの。
外部から人工的に水を供給する灌漑の割合は極めて少なくなります。
また、農薬や化学肥料を使わないことで、水質汚染を98%削減することができます。
未来へ繋がるオーガニックコットン
オーガニックコットンの認知度は少しずつ高まってきていますが、世界で生産されているコットンの中で、オーガニックコットンの占める割合はたった1%程度とも言われています。
天然素材だから人にも地球にも優しいと思われがちなコットン。実は農薬や化学薬品を大量に使用されていたり、働く人や環境に大きな負荷を与えていることを知らない人はまだまだたくさんいます。
使う人にも、働く人にも、環境にも配慮されたオーガニックコットンは、
子供達の今と未来を幸せなものにする、サステナブルなアイテム。
これからもっとオーガニックコットンが普及していくために、選択肢のひとつに入れていただけましたら幸いです。